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こばやしたつお-小林達男


こばやしたつお-小林達男


http://www.yomiuri.co.jp/national/20141112-OYT1T50032.html

偽造飲酒検知管の出来栄え「いいじゃねえか」
2014年11月12日 11時57分

 長野県警千曲署員4人が飲酒運転摘発の際に、証拠の飲酒検知管をすり替えて立件したとして、証拠隠滅などの罪に問われた元同署交通課長の小林達男被告(53)の初公判が11日、長野地裁(伊東顕裁判長)であった。

 小林被告は起訴事実を認め、検察は懲役1年6月を求刑。弁護側は執行猶予付きの判決を求め、即日結審した。判決は12月9日。

 起訴状などでは、小林被告らが昨年8月に行った交通取締で、千曲市の路上で蛇行しながら走行する男性の車を発見。ガラス製の飲酒検知管を使ったところ、酒気帯び運転の基準値を超えるアルコールが検出された。その後、検知管にひびが入ったため、部下に指示してアルコール入り洗口液を口に含ませ、別の検知管に注入させ、証拠品として地検に送った。ひび入りの検知管は破棄したという。

 男性はその後、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で立件され、罰金30万円の略式命令を受け、確定した。

 検察側の冒頭陳述によると、男性は昨年7月に酒気帯び状態で物損事故を起こした。しかし、現場を離れたことなどから、事故後の飲酒検知では基準を超える数値は出ず、立件できなかった経緯があった。

 検知管にひびが入ったことを知った小林被告は「今回も再び処罰できないという事態は避けたい」と考え、「このままじゃ起訴してもらえないかもしれない」などと部下に偽造を指示。偽造された検知管の出来栄えを確認し、「いいじゃねえか」と言ったという。

 検察側は、男性が「飲酒運転したのは間違いない」と処罰を強く望んでいないことも明らかにした。弁護側は「飲酒運転を減らしたいという正義感が行き過ぎた」と情状酌量を求めた。

 小林被告とともに書類送検された部下3人は不起訴(起訴猶予)となった。

2014年11月12日 11時57分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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