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いとうしげみ-伊藤茂美


いとうしげみ-伊藤茂美



※ 
  1. 日本の有機農業の基礎をぶち壊す行為だ。 肥料代を返しただけでは済まない。知らずに売っていたのも腹立たしいだろうし、知らずに買って食べていた消費者も腹立たしいだろう。その全てに損害賠償すべきだ。
  2. どのような理由があっても嘘は駄目だ。日本の農業の破壊者になった。TPPで追い込まれた農業従事者が付加価値の一つとしているのが有機農法。外国の薬品漬けの農産物との差別化に取り組んでいる時に、足元から否定されたようなものだ。会社を潰して、私財を全部放棄しても、弁償にはまだ足りないだろう。 
  3. 偽装は決して一人ではできない。ある意味、会社ぐるみの犯罪だろう。全員逮捕しても良いのではないか。


http://www.yomiuri.co.jp/local/akita/news/20151106-OYTNT50243.html

肥料偽装、常務も認識 太平物産


2015年11月07日



偽装について説明する伊藤常務(秋田市卸町の太平物産で)

 
秋田工場で製造し、青森県に出荷されていた成分偽装肥料

◆12年春には常態化

 肥料の製造・販売「太平物産」(秋田市卸町)が製品の成分表示を偽装していた問題で、同社の伊藤茂美常務(62)が6日、取材に対し、自身が秋田工場長になった2012年4月には既に偽装が常態化しており、分かった上で商品を出荷していたと認めた。伊藤常務は「なかなか直せなかった。農業県の秋田でこのようなことを起こし、大変申し訳ありません」と謝罪した。

 伊藤常務は12年4月から今年3月まで秋田工場長を務め、自身も製品の袋やチラシの表示と異なる原料、配合割合の肥料の製造を指示していたという。偽装は秋田工場以外に、青森市、茨城県阿見町、群馬県渋川市の3工場でも工場長の指示で行われていた。示し合わせたことはないという。

 また、偽装の理由については、原料の有機物を乾燥し、粉末にする際のコストの軽減や臭いに対する工場周辺の住民らからの苦情などを可能性として挙げた。ただ、時期や理由についての詳細は「これから調査する」と明言を避けた。

 全国農業協同組合連合会(JA全農)の調査によると、ある肥料では、動物の皮を蒸して作った粉末状の有機肥料が袋の成分表示には1・4%と記されていたが、工場長の製造指示書にはなく、表示で0・8%だった化学肥料の硫酸アンモニアが実際は5・0%、2・9%の有機質原料の割合は実際は2・0%だった。

 東京商工リサーチ秋田支店などによると、太平物産は全国に29ある肥料会社で売上高9位。県内ではトップ。販売先は金額ベースでJA全農が7割を占める。14年3月期決算では売上高77億9525万円、当期純利益1億485万円。15年3月期は消費税率引き上げの反動減で、売上高65億7693万円、当期純利益6071万円だった。

◆問い合わせ窓口開設

 JA全農は6日、肥料販売先11県の各JAを通じ、成分偽装肥料を使った農産物を通常農産物として出荷するよう農家に要請した。太平物産の肥料全783銘柄をホームページで公表するとともに、問い合わせ窓口(0120・295・381)を開設している。

◆困惑と動揺 農家に広がる

 太平物産の成分偽装で、有機農産物や特別栽培農産物の栽培農家などに困惑と動揺が広がっている。使った肥料によっては「有機農産物」「特別栽培農産物」とうたって売ることができなくなる可能性があり、怒りの声も上がっている。

 有機農産物は基本的に化学肥料を使わずに育てた作物で、特別栽培農産物は化学肥料の窒素成分量を通常の50%以下に抑えて栽培した作物。成分偽装で、せっかく育てた作物が基準を満たさなくなる恐れがある。

 大潟村やJAなどが出資するコメの集荷販売「大潟村カントリーエレベーター公社」(大潟村南)は、有機農産物のJAS規格に基づく有機米の販売を一時休止した。農家の一部で太平物産の肥料を使っていたためで、特別栽培米の販売は続ける。村の産業建設課は「農家は被害者」とし、公社にコメを納めている男性は「コメ農家が悪いことをしたような印象が広まり、販売に影響が出るのではないか」と懸念を口にした。

 日本郵便は6日、カタログ販売の「秋田県産の特別栽培米あきたこまち」の販売を中止した。日本郵便によると、カタログで取り扱っている米について各JAに問い合わせたところ、JA秋田やまもと(三種町鹿渡)で太平物産の肥料を特別栽培米に使っていることが判明。既に全国の1万1538人から約2万4000袋の注文が入っているが、他の産地の特別栽培米を送るなどして対応するという。同JAの担当者は「信頼して使ってきたので、混乱している」と話した。

 由利本荘市の男性農家(68)は「有機米として真面目に取り組んできたのに、裏切られた思いでいっぱいだ。過去に販売した米にまで影響が及ぶのかJAに確認したい」と憤った。
 

2015年11月07日 Copyright © The Yomiuri Shimbun 

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