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アンドレアス・ルビッツ



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アンドレアス・ルビッツ
  • 格安航空会社
  • ジャーマンウィングス
  • 副操縦士
  • 旅客機パイロットの激突自殺事件と呼ぶべき内容になってきたが、個人の事情で自暴自棄になれば重大なリスクが伴う業務では企業は相当のリスク管理が求められることが改めて実証された。
  • ルビッツ副操縦士の犯罪であることが明らかになりつつあるが、其れに伴い企業の問題もより明確になってきた。パイロットの管理の重要性を十分認識できていないということで、その観点では会社側が引き起こした純粋な人災だ。
  1. 健康管理について放任状態だった。実際の病状はあくも出来ていないし、メンタリティの管理も出来ていない。
  2. コックピット2人体制の形骸化。
  3. 乗客、乗務員、操縦士のどの一人もリスク管理重要だ。「人」というパーツの品質管理が最も厄介だ。
  • もしテロリストの手先が、重要な役割を果たす人のメンタルを攪乱できるなら、危険はもっと深刻なレベルにあるだろう。
  1. 地上勤務者。特に整備関係。
  2. 銃を扱う警察官。
  3. バスの運転手。
  4. 列車の運転手。取り分け新幹線など高速運行列車。
  5. 客船の船長・操舵士。



http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NLVQM76VDKHS01.html

【コラム】本当に副操縦士が150人殺したのか-バーシドスキー

2015/03/30 06:31 JST

  (ブルームバーグ):ジャーマンウィングスの副操縦士、アンドレアス・ルビッツ氏が意図的に9525便をフランスの山間部に墜落させたとして、世界中のニュースメディアが一斉に同氏を集中攻撃している。
「アンドレアス・ルビッツ27歳、正気を失ったパイロット」とドイツの大衆紙ビルトは一面に大見出しを掲げた。「操縦室の殺人犯」と表現したのはロンドンのデーリー・メール紙。英紙インディペンデントは「操縦室の大量殺人者」ともう一段階過激だ。このほかにもメディアには「狂人」や「失恋パイロット」、「そもそもなぜ免許を与えたのか」などの言葉が飛び交っている。

これらはすべて、仏マルセイユのロバン検察官の発表に基づいている。副操縦士が「航空機の破壊を望んだ」と検察が結論付けた根拠は、コックピット・ボイス・レコーダー(CVR)に残された音声データだ。しかしながら、ここから導き出すストーリーは解釈次第で変わる。明らかに分かっているのは機長が操縦室を離れ、副操縦士がひとり残されたということだ。そしてロバン検察官によると、副操縦士は機長の再入室を妨害し、機体を急降下させたことになっている。機長は何度もドアを叩いたがドアは開かれなかった。ルビッツ氏から言葉は発せられず、ボイスレコーダーにはドアを叩く音と叫び声を背にしたルビッツ氏の呼吸の音が残された。

ロバン検察官が下した結論を裏付けるには、この証拠では不十分だ。操縦室のドアの開閉を説明したエアバスの動画を基に、ボイスレコーダーの音声データを考えると別の解釈も成り立つ。通常なら外の者が中にいる操縦士にインターフォンで連絡し、キーパッドを操作、そして中の者がその電子音を確認してドアを開ける手続きになっている。手続き通りにいかない場合、外の人が暗証コードを打ちこめばドアは30秒間開錠される。


暗証コードは入力されたのか

機長が操縦室を離れている間にルビッツ氏が意識を失い、機長や乗務員が正しい暗証コードを入力できなかった可能性は考えられないだろうか。

あるいは機長があらかじめ決められた手続きに従わず、ドアを叩いたとしたら。エアバスの動画によるとこの場合、中にいる人はドアをロックするためのボタンを押さなくてはならない。ルビッツ氏がハイジャックだと思い込んでパニックに陥り、同機を着陸させようとしたという可能性はないだろうか。

もちろんこういう仮説はどれも本当らしく聞こえないが、ルビッツ氏が抑うつ状態にあった、あるいはガールフレンドとうまくいかずに悩んでいたからといって赤の他人150人を意図的に殺したとの説も同様に本当らしく聞こえない。ロバン検察官の記者会見では、あるリポーターが副操縦士の宗教について尋ねる場面さえあった。これに対してロバン検察官は「テロリストには指定されていない。質問の意味がそういうことだったらだが」と即座に回答している。


フライト・データ・レコーダーの回収を急げ

現実にはフライト・データ・レコーダー(FDR)のテクニカルなデータを解析するまでは、信頼性の高いセオリーを打ち出すことはできない。FDRを回収し解析すれば、どのように高度が変化したかが分かるだろう。航空機墜落調査に関する報道で知られ、自らもパイロットであるバニティフェア誌の特派員、ウィリアム・ランゲビーシェ氏は現段階の調査では分からないことが多過ぎるのに、仏検察の結論はやや早計過ぎると批判する。

ドイツの操縦士労組も同様に、機長が操縦室に戻れなかった理由でさえ現時点では明確ではないとして、FDRを早急に回収し分析することが極めて重要だと主張する。労組の立場としては認めたくないという気持ちも当然あるだろう。1999年に起きたエジプト航空990便がそうだったように、ルビッツ氏が本当に故意に墜落させた可能性もあるだろう。しかしそれがもっと高い確実性を伴って立証されるまでは、乱暴な非難の言葉は正当化されない。


遺族に心労

こうした状況は普通の若者としてルビッツ氏を知っていた家族だけでなく、墜落犠牲者の遺族にも心労をもたらす。怒りと悲しみはうまく調和しないものだ。またルビッツ氏がうつ病を患っていたと報じるタブロイド紙もあるが、こうした報道はうつ病の患者に汚名を着せる。

メルケル首相は調査が完了するまで行動を自粛するよう呼びかけたその翌日に、自ら「すべての犠牲者と遺族への犯罪だ」と発言するべきではなかった。航空機墜落の調査は結論を急ぐようなものではない。これだけ分からないことが多いなか、私が知りたいのは亡くなったアンドレアス・ルビッツ氏のプライベートではない。なぜ9525便がアルプスの上空で高度を失ったかを知ることの方が、はるかに重要だ。

(レオニド・バーシドスキー氏はベルリン在住の作家で、ブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)

原題:Are We Sure Germanwings’ Lubitz Was a Killer?(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:モスクワ Leonid Bershidski lbershidsky@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Mary Duenwald mduenwald@bloomberg.net
更新日時: 2015/03/30 06:31 JST



  1. 次々明らかになる状況を踏まえるとこのコラム記事は支持されないだろう。恐らくコックピットとか操縦についての知識も少ないと思われる。乗客を一人でも助けるような操縦はしていない。というより確実に期待を激突破壊させる操縦は意図的でないと無理だ。
  2. 網膜はく離で正操縦士は愚か副操縦士も下ろされる見通しとなったことで彼の10年以上の苦労が水の淡いなった。
  3. 能天気な健康管理こそが問題だ。「気違いに刃物」の状況を作ったのは運行会社だ。
  4. 操縦士が席を離れ、コックピットに独りになった瞬間、彼は憧れのパイロットになった気分だろう。しかも、今日限りの最後のパイロットの世界。もう誰にも邪魔されたくない。これが自分にとって永久でなければいけなかった。
  5. 出発地で機長がトイレを我慢しなければ誰も死ぬことはなかったはずだ。